江戸川カタック社
北インド古典舞踊カタックを学ぶ教室です。
手を舞い、足を踏み、
インドから遥か西方ペルシアまで、
時空を超えた旅に出ましょう。
カタックは紀元前の北インドに起源し、中世ムガル帝国時代に宮廷舞踊として発達した伝統舞踊です。
タージ・マハルや細密画に比する、
インド=イスラーム習合藝術といえます。
高度に抽象的な形の美しさとリズムの愉しさは、
日本人にも直観的に理解できるものです。
そして仏教をよすがとして、わたしたちはその霊的な世界にもまた踏み込むことができます。
江戸川カタック社は、身体を動かす気持ちよさと、
学ぶことの知的な喜びと、霊的な成熟とを感じられるような「場」を提供します。
江戸川カタック社の理念
北インド古典舞踊カタックの研究、普及、継承
カタックは素晴らしいダンスです。
美しく、優雅で、敷居は低く、奥行きは深い。 年齢も性別も問わずだれでも始められ、尽きせぬ魅力がある。半年でも5年でも、あるいは生涯でも、学んだだけの喜びをカタックは与えてくれます。
伝統藝能にとってもっとも大切なことは「継承」です。
なぜならちょうど雨や風がしばしば大地に美しい造形を為すように、伝統藝能の美しさも価値も、長い時間をかけて無数のひとびとが彫琢した結果できたものだからです。
主宰者のグル(師)、ヌータン・パトワードハン先生は現代最高のダンサーのひとりであり、師の技藝と知はインドにおける数千年の美的探求の結晶といえます。
江戸川カタック社の最大のミッションは、主宰者がすでに多くを学び、またこれからも学び続けていくその結晶を、次の世代に伝えることです。
カタックというインド由来の無形文化財は、現代の日本人にも魅力的で、楽しく、役に立つものと思います。健康増進、情操教育、宗教心の涵養。どういう面からいっても、もっと普及してよいものですし、実際世界では人口が増え続けています。
けれども日本ではいまひとつ盛り上がりに欠ける印象を受けます。巨大なポテンシャルに見合うだけのひろがりを獲得できていない気がするのです。原因として、「知の体系」が輸入されていないことがあるというのが主宰者の考えです。
つまり「特殊な情熱をもったひと」がまれにインドで修行して帰ってきて日本で教室を開いても、蓄積されていく土台となるべき「知の体系」がないために、彼らが輸入した技術や振付が、いわば断片のまま宙に浮いたようなかっこうになる。だから後継が育ちづらく、次の「特殊な情熱をもったひと」の登場を待たねばならない。
しかしある文化が根付くとは、そうした特殊な情熱をもたないふつうのひとでも「先生」になれるということです。ヨーガでもピアノでもサッカーでもそうなっています。
どれも外国の文化ですが、日本から出ずに指導者になれます。それはこれらの「知の体系」が根づいていて、それにもとづく訓練と指導の方法論が一般化しているからでしょう。
カタックも同じように、「ふつうのひと」が地道にやれば上達して先生になれるような稽古事になってほしい。江戸川カタック社はそのための土台づくりに取り組みます。
そこで「研究」が必要になります。研究し、日本語で語り、日本語だけでカタックの全体像がつかめるような状態をつくりたい。カタックの背景にある全体知を翻訳するということです。
そしてその全体知にもどつき、ひとつひとつの技術と知が着実に蓄積されていくような体系的なカリキュラムと、訓練法・指導法を確立したい。
研究して、普及する。
そうしてカタックの継承の歴史に参与するとともに、日本におけるカタック輸入史に貢献すること。
それが江戸川カタック社の理念です。